以下は「環境ビジネスオンラン」より転載しております。
https://www.kankyo-business.jp/news/012525.php?cat=solar
横ずれ型の大型地震に対しての耐震性も必要
特定非営利活動法人太陽光発電所ネットワーク(東京都文京区)も15日、「熊本地震」に伴い、太陽光発電設備へ注意をするよう呼びかけている。
緊急を要するものとして、被災した太陽光発電による漏電や火災への対応をあげる。前述のとおり、太陽光パネルは太陽の光が少しでも当たれば発電し、被災で断線したケーブルの先端には数百ボルトの電気が流れており、直接触ると感電する。
太陽光パネルが雨にさらされると感電の範囲はさらに拡大する可能性があり、雨の後日射を浴びると、感電だけでなく火災の危険性も出てくると指摘する。野立ても住宅用も、その危険性は変わりないが、住宅用の太陽光発電の場合、被災場所が人の生活圏である分、さらなる注意を求めている。
太陽光発電は2012年に導入された固定価格買取制度(FIT制度)により急激に普及し、特に九州は日射条件がいいこともあり、その普及状況は全国平均の20%近くを上回っている。そしてメガソーラーや10kW以上の中規模の太陽光発電は、山林地帯にまで設置が進んでおり、その大半が設置されてまだ1、2年という状況である。東日本大震災以降、一気に普及が進んだ太陽光発電が、これほどの大きな地震を経験するのは初めてである。
同法人は、大きな地震に耐えるものとして、太陽光発電の設計・施工が行われているはずだが、横ずれ型の震度7の地震に対しての耐震性については、今後のためにも検証する必要があると指摘する。
そこで、太陽光発電の安全確保についての検証のため、太陽光発電の被災状況のわかる写真を、その時の状況説明と併せて、太陽光発電所ネットワークまで送るよう協力を求めている。なお、撮影の際には、建物の倒壊や地盤の崩壊、感電に十分注意しつつ、危険な場所には近づかないよう注意が必要だ。