ご存知ですか?再エネ賦課金のお話

「再エネ賦課金」という言葉、ご存知でしょうか?

おそらくご家庭の電気料金明細で見かけたという方も多いかと思います。

今回はこの再エネ賦課金についてのお話です。

「再エネ賦課金」とは?

 

通称「再生可能エネルギー発電促進賦課金」と言います。

再生可能エネルギーの固定価格買取制度によって電力の買取に要した費用を電気をご利用のお客様に電気のご使用量に応じてご負担いただくものです。

おうちの電気を電力会社から供給しているご家庭は 電気の基本料金+電力量料金+再エネ賦課金=請求金額

現在このような形で電気料金として請求されています。

再エネ賦課金は2011年の福島第一原子力発電所の事故を経験し、再生可能エネルギーを普及させようと2012年の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT法)が定められ、この買取費用をみんなで負担しようと決められたものです。

今おうちで使っているその電気も、太陽光発電などでつくられた電気を使っているからその分は払ってね!というと分かりやすいでしょうか。

日本のエネルギー事情

 

現在の日本の電気をつくるエネルギー自給率はなんとビックリの8%です。

「え!?日本ってそんなに自国で電気作れないの?」

「なぜ9割以上も海外に頼っているの?」

と思いますよね。それは、日本という国は石油や天然ガスといった資源に乏しい国なので原発や再生可能エネルギーを自国で生産しながら足りない部分を火力発電に頼らざるを得ません。

エネルギーの内訳は大きく3つに分かれます。

①火力発電(石油、石炭、天然ガス)

→8割以上

ほとんどが中東など海外からの輸入です。国際情勢の変化でダイレクトに打撃を与える可能性があります。

②原子力発電

→1割未満

日本には現在9つの原発が稼働してます。東日本大震災のような事が二度と起きないよう、事故対策などの課題まだまだあります。

③再生可能エネルギー(風力、地熱、バイオマス、太陽光、水力)

→1割未満

自然エネルギーから電気を生み出すので、Co2の排出が少なく一番クリーンなエネルギーです。

 

この①~③の3つのエネルギーで今の日本の電気が成り立っています。

では「なぜ再生可能エネルギーが少ないの?もっと増やしたら火力発電・原子力発電にも頼らずエネルギー自給率がグンと上がるんじゃない?」と考えられる方もいると思います。

しかし、再生可能エネルギーは天候に左右される為、常に十分な発電があるとは言い切れません。需要と供給、常にバランスをとっておかないといけない電気のエネルギー源としては再生可能エネルギーに頼るのが難しいというのが現状です。また発電コストが割高な為、再生可能エネルギーを着々と増やしていけばいくほど「再エネ賦課金」がどんどん上昇してご家庭にも負担が増えます。

2012年当初の賦課金単価は0.22円/kWhだったのが、2019年現在では2.95円/kWhと年々賦課金単価は上昇しています。標準的な家庭で当初の賦課金は年間700円台だったものが、2019年度は約10,000円台にまで上昇しているというとこの差に驚かれると思います。

負担が増えすぎないようにと年々固定買取価格は低くなってはきていますが、太陽光や風力などが着々と普及しているのでFIT(固定価格買取制度)がある限りまだまだ負担は続きそうですね。

「え~今後ももっともっと電気代って高くなっちゃうの?」と思われた方!

おうちの屋根に太陽光発電を設置すると再エネ賦課金の負担が無くなりますよ!

この際に改めて日本のエネルギー、ご家庭のエネルギーの見直しをしてみませんか?