こんにちは。日本エネルギー開発株式会社の広報担当です。
今回は、5月初旬に実施しました福岡の年次点検の接地抵抗測定レポートをご紹介します。
作業は数人で行いまして、夕方から夜にかけて実施致しました。
接地は、電気設備と大地とを電気的に接続する事です。接地抵抗は、大地に埋め込まれた接地極と大地の間の電気抵抗になります。
接地の目的には、保安接地と系統接地があります。
保安接地は、人体への感電を防止する目的、漏電による火災事故を防止する目的、地絡時に保護装置(漏電遮断器、漏電警報器)を確実に動作させる目的があります。電気機器などの金属製外箱に対する接地が保安接地に該当します。
系統接地は、変圧器内部の混触事故時(1次側結線と二次側結線が接触した状態)に低圧側電路に高電圧が侵入するのを防止する目的があります。変圧器の低圧側の中性点に対する接地が、系統接地に該当します。
接地抵抗の値が正常に保たれていれば、絶縁不良等により漏電が起きても、漏れ出た電流を大地に逃がすことが出来る為、感電事故を防ぐ事が出来ます。しかし、接地抵抗の値が大きいと、電流を大地に十分に逃がすことが出来なくなり、感電や漏電火災などの危険が高まります。
A種接地工事(第1種)の設置箇所は、高圧又は特別高圧機器(変圧器、変流器、新相コンデンサ、避雷器等)に接地します。接地抵抗値は10Ω以下になります。
B種接地工事(第2種)の設置箇所は、変圧器の低圧側の中性点に接地します。接地抵抗値は、電力会社(保護協調)や現場の状況により変わります。
C種設置工事(特別第3種)の設置箇所は、300Vを超える低圧機器に接地します。接地抵抗値は10Ω以下になります。動作時間0.5秒以内の漏電遮断器を取付けた場合は500Ω以下になります。
D種設置工事(第3種)の設置箇所は、300V以下の低圧機器(洗濯機、電子レンジ、電動機の鉄台・ケース、金属管等)に接地します。接地抵抗値は100Ω以下になります。動作時間0.5秒以内の漏電遮断器を取付けた場合は500Ω以下になります。
接地抵抗計(アーステスタ)を用いて、接地抵抗を測定し、接地抵抗の値が定められた基準値以下であるかを確認します。測定したい接地極にE(アース)端子を接続します。10m程離れた中間の補助接地極にP(ポテンシャル)端子を接続します。さらにPから10m程離れた補助接地極にC(カレント)端子を接続します。
P(ポテンシャル)補助接地極は、電位差を取り出すための電極になります。電位補助極(電圧補助接地)とも言います。
C(カレント)補助接地極は、電流を流すための電極になります。電流補助極(電流用補助接地)とも言います。
動画では、既に打ち込まれた接地極と補助接地極にそれぞれ端子を繋ぎ、3極法により、正確な接地抵抗測定を行っています。端子を繋いだ後、接地抵抗計の電源を入れ、測定ボタンを押して、接地抵抗を測定します。今回、測定の結果は、正常な値を示しました。
日本エネルギー開発株式会社では、お客様の太陽光発電システムが本来の性能を発揮できるように定期的に点検を行うことで、問題をいち早く発見し、波及事故を防止する事で長期間安心できるようしっかりとサポート致します。福岡、熊本を拠点に、九州一円にて事業を推進し実施しています。高圧受変電設備の電気工事・低圧の電気工事、保安管理業務、メンテナンスまで幅広く対応しています。災害で被害を受けた地域のこれからの復興と応援のために、災害復旧工事も実施していますので、ぜひご相談ください。PAS・トランス・ブレーカー・分電盤の交換などのご依頼は、日本エネルギー開発株式会社にお任せください。